公務員から民間企業に転職したのが7年前。また別の企業に再転職してもうすぐ2年が経ちます。
年収は150万円も上がりましたし、会社の業績にも安心感があります。リモートワーク中心で、通勤時間がなくなったのも大きなメリットです。条件面だけを見れば、再転職してよかったと思える部分はたくさんあります。
ただその一方で、最近は「前職を続けていればよかったのでは」と思うことも増えました。
もちろん、前の会社に不満はありました。給料も同世代に比べて低かったですし、会社の先行きにも不安がありました。だからこそ、当時の自分なりに考えて再転職を選んだわけです。
それでも今になって、前職のよかった部分を思い出してモヤモヤすることがあります。
今回は、そんな自分の気持ちを整理するために、再転職して2年経った今感じていることを正直に書いてみます。
「公務員から転職して、転職した先で合わなかったらどうしよう……」と心配な方に読んでいただければうれしいです。
それでも私が2回目の転職を選んだ理由

前職を辞めた理由はいくつかありますが、主な理由は以下のとおり。
- ・給料が低く、上がりそうな見込みもなかった
- ・会社の業績が悪く、この先その会社が存続するか不安だった
- ・人生をかけてやりたいと思える仕事ではなかった
この中で、いちばん大きかったのは給料面への不満でした。
物価はどんどん上がっていくのに、給料はほとんど上がらない。このまま働き続けても、生活が楽になるイメージは正直持てませんでした。
業績が悪いから、「今後大きく給料が伸びることはなさそうだな」って分かっちゃったのよね
共働きじゃないから、自分だけの給料で家族の生活を支えないといけないもんね……
仕事内容そのものに強い興味があったかというと、そこは微妙でした。仕事はこなせるし、嫌いでもない。でも、この先も長くこの分野を続けたいかと考えると、そこまでの熱意は持てませんでした。
そんなふうに、前職には良い部分もありながら、給料や会社の先行き、仕事内容への関心の薄さなど、いくつかの不安も抱えていました。
だから当時の自分にとって、再転職は勢いだけの決断ではなく、それなりに理由のある選択でした。
前職を続けていればよかったと思う3つの理由

それでも今、前職を続けていればよかったと思うことがあります。特に大きいのは、次の3つです。
- ・得意で好きな作業が多かった
- ・自分の仕事が役に立っている実感があった
- ・意味のない仕事が少なかった
それぞれ、前職で働いていたときを振り返っていきます。
得意で好きな作業が多かった
前職では、Excelやスプレッドシートを使う仕事が多くありました。
これは自分にとってかなり大きかったです。もともとそういう作業は得意でしたし、単純に好きでもありました。得意で好きなことを仕事にできていると、多少忙しくても「まだやれる」と思いやすいんですよね。
逆に今は、そういう自分の強みを活かせている感覚が前職ほど強くありません。
前職を思い出すと、「あの仕事は自分に合っていたんだな」と改めて感じます。
自分の仕事が役に立っている実感があった
前職では、お客さんとの距離が比較的近い環境でした。
もちろん、クレームを受けることもありました。「契約時の説明がなかった」とか、返金は契約上できないのに、「サービスに満足できないから返金しろ」とか、無茶苦茶なクレームもたくさんありました。
クレームも直接もらうかわりに、「ありがとう」と言ってもらえる機会もあったんです。自分の仕事が誰かの役に立っていることを、言葉として受け取れたんですよね。
「自分の仕事が役に立っている」という感覚は思ってた以上に仕事のやりがいにつながっていました
仕事って、給料のためにやるものだと割り切ることもできますよね。でも実際には、「自分のやっていることが役に立っている」と感じられるかどうかで、日々のしんどさの受け止め方はかなり変わる気がします。
意味のない仕事が少なかった
前の会社が小さい会社で、ルールにそこまで厳しくなかったこともあると思いますが、「これ、何のためにやっているんだろう」と思うような仕事はあまりありませんでした。
公務員時代に辛かったことのひとつに、「この文書修正、本当に必要なのかな」「これにどんな意味があるんだろう」と思ってしまう仕事が多かったことがあります。前職ではそういう感覚がかなり少なくて、その「ラフさ」が自分には心地よかったんですよね。
意味のある仕事だけをできる職場なんてないと思います。どこに行っても、多少はあります。
それでも、日々の仕事の中で「納得できるかどうか」は、自分にとってかなり大事なポイントだったのだと思います。
今の職場でしんどいと感じていること

もちろん、今の職場が全部悪いわけではありません。実際、後で書くように良くなった面もたくさんあります。
ただ、今の職場でしんどいと感じていることがあるのも事実です。
ざっと挙げると以下の3つです。
- 人間関係が希薄で、一緒に働いている感じがしにくい
- 「これ、意味なくない?」と思う仕事が多々ある
- 自分の仕事が役に立っている感覚がない
人間関係が希薄で、一緒に働いている感じがしにくい
今の職場は出社は用事があるときくらいで、リモートワークが中心です。
通勤がないのは本当に助かりますし、体力的にも時間の使い方としてもかなり楽になりました。ただその反面、人間関係はどうしても希薄になりやすいと感じています。
前職ではコロナ前から勤めていたこともあり、同僚と毎日オフィスで顔を合わせて仕事をしていました。その中で、ただの同僚というより「仲間」と思えるくらいまで人間関係ができていた気がします。
今思えば、あの一緒に働いている感覚は、自分にとってかなり大きな支えでした。仕事終わりにご飯に行ったり、飲みに行ったり。無駄に社内ツールを使って1時間くらい雑談という名前の愚痴の言い合いをしていたりしました。
今はリモート中心なので、必要なやり取りはあっても、雑談やちょっとした相談、空気感の共有みたいなものはほぼないです。そのせいか、「チームで働いている」という感覚を持ちにくいところがあります。
「これ、意味なくない?」と思う仕事が多々ある

今の職場では、公務員時代を思い出すような「これ、意味なくない?」と感じる文章修正や体裁の修正などの作業がけっこうあります。
もちろん、自分が全体を理解できていないだけで意味がある仕事もあるのだと思います。でも、やっている最中に納得感が持てないと、モチベーションは削られます。
自分は昔から、こういう仕事への耐性があまり高くないんだと思います。
たぶん人によっては気にならないのでしょうが、自分にとっては「この仕事に意味を感じられるか」が働くうえで重要です。
だからこそ、こうした業務が続くと、少しずつモヤモヤが積み上がっていきます。
自分の仕事が役に立っている感覚がない
今の職場に入って2年ですが、まだ十分に仕事に慣れたとは言えません。
前職では、自分なりにできることも分かっていましたし、どう動けば役に立てるかもある程度見えていました。でも今は、まだそこまでの感覚を持てていません。
そのせいか、「自分はあまり役に立てていないのではないか」と感じることがあります。
これは仕事内容そのものだけでなく、人間関係の薄さともつながっている気がします。相手の反応が見えにくい環境だと、自分の仕事がどう受け取られているのか分かりにくいんですよね。
そうすると、前職で感じていた「役に立てている感覚」が、今はかなり弱くなってしまいます。
それでも再転職してよかったと思えること

ここまで読むと、かなり後悔しているように見えるかもしれません。
でも、再転職してよかったと思えることも、もちろんあります。
- 年収が150万以上増えた
- 会社の業績に安心感がある
- リモートワークで通勤時間がなくなった
年収が150万以上増えた
いちばん大きいのは、やはり給料です。
前職より、年収で150万円以上上がりました。これは家計への影響もかなり大きいです。
自分ひとりの生活ならともかく、家庭を持っていると、給料の差は無視できません。毎月の生活費や将来への備えを考えると、この差はかなり現実的な安心感につながっています。
前職にいたままだったら、この水準まで年収が上がるイメージは正直持てませんでした。
会社の業績に安心感がある
前職では、会社の業績があまり良くないことを知っていたので、将来への不安がありました。
一方で今の会社は、少なくとも現時点では毎年利益が出ていて、長期的には右肩上がりの業績です。この安心感はやはり大きいです。
仕事をしていると、目の前の業務だけでなく、「この会社でこの先も大丈夫なのか」という不安がじわじわ効いてくることがあります。前職では、その不安が常にどこかにありました。
今はその点での心配がだいぶ小さくなったので、精神的には助かっている部分があります。
リモートワークで通勤時間がなくなった
フルリモート中心になり、通勤時間がなくなったのもかなり大きいです。
毎日の通勤って、想像以上に体力も時間も削られます。通勤がなくなるだけで、朝の余裕も違いますし、終業後の疲れ方も変わります。
家族との時間という意味でも、通勤がないメリットはかなり大きいです。
仕事が19時に終わっても、家族と一緒に晩ご飯を食べられます
前職の働き方をそのまま続けていたら、この家族との時間は得られなかったと思います。
今の時点で、再転職をどう受け止めているか

再転職して、条件面は確実に良くなりました。それでも今の時点で、再転職が正解だったのかと聞かれると、正直まだ言い切れません。
年収は上がりましたし、会社の業績にも安心感があります。リモートワーク中心で通勤時間がなくなったのも、体力面ではかなり助かっています。条件だけを見れば、今の職場のほうが良い部分は多いです。
つまり今の自分の気持ちは、「前職のほうがよかった」と言い切れるほど単純でもなければ、「再転職して大成功だった」と胸を張れるほどスッキリしているわけでもありません。
良かったこともある。
でも、失ったものもある。
その両方がある、というのが今の正直な実感です。
それでもモヤモヤが消えないのは、私にとって大事なのが条件面だけではなかったからだと思います。例えば、
- ・自分が得意なことを活かせること
- ・誰かの役に立っている実感があること
- ・仕事に意味を感じられること
- ・そして、一緒に働く人とのつながりを感じられること
今振り返ると、こうしたものが自分にとってはかなり大事だったのだと思います。
今思えば、あの一緒に働いている感覚や、同じ方向を向いて仕事をしている感じも、自分にとっては大きな支えだったのだと思います。
それでも気持ちが満たされないのは、仕事に求めていたものが給料や働きやすさだけではなかったからなのでしょう。
条件が良くなっただけでは、今の仕事に満足できないのだなと、二回目の転職をした今、思います。
ただ、今回こうして整理してみて、自分にとって仕事で大事なのは何かが、少し見えてきた気がします。
きっと今転職を考えているあなたにとっても、給料など条件面以外の部分も、とても大事なのだと思います。
再転職が成功だったのか失敗だったのか、今はまだ答えを出せません。
でも少なくとも、自分が仕事に何を求めているのかを考えるきっかけにはなりました。
もしこの記事が、公務員から転職を考えている人や、転職後にモヤモヤしている人の参考に少しでもなればうれしいです。




